ギアボックストラブル、完結編

今回のトラブルについてディーラーで詳しく聞いてきました。
メガーヌのATは全部で6つの電磁バルブでコントロールされています。その内訳は次の通りです。

また油圧を監視するための油圧計が備わっています。これらのバルブと油圧計はATコントロールユニットとして1つのユニットとなっています。

上記6つのバルブと油圧計にもし故障が発生した場合には"フェイルセイフ"機能が働き次のようになります。

この"フェイルセイフ"機能によりトラブルが発生した場合でもそれ以上症状を悪化させることなくサービスステーションまで自走することが出来ます。*2
今回のトラブルはこのうちトルクコンバータからATへの油圧をコントロールするバルブが故障したために発生しました。
部品表にはコントロールバルブ単体では載っていませんでした。そのためコントロールユニットを日産部品を通してフランスから取り寄せました。
2週間後にディーラーに納品されたコントロールユニットを確認したところ肝心のバルブに破損が確認されました。ここで再度ルノージャポンに問い合わせたところバルブのみの在庫があることがわかりました。
最終的にバルブのみを取り寄せることが出来、修理は完了しました。
ここで問題が3つあります。

  1. なぜバルブが故障したのか?
  2. バルブ単品が部品表に載っていないのか?
  3. なぜ壊れたコントロールユニットがディーラーにとどいたのか?

1つめの問題の原因は結局わからずじまいです。その前に発生したATオイルクーラーからのオイル漏れとの因果関係もないだろうとのことです。一つ疑う点があるとすれば最初にATフルードの交換を行ったときに添加剤を添加したことです。国産のATフルードに比べ粘度が低いので添加した時に問題が発生しやすいのかもしれません。他のルノー車についてはわかりませんがメガーヌに関していえば純正のATフルードをそのまま使うのがよいようです。
2つめの問題はルノーの部品供給体制が原因です。ルノーは昔から細かい単位での部品が取り寄せることが出来なかったそうです。たとえばブレーキローターは片方だけでは取り寄せることが出来ず、ペアでしか取り寄せることが出来ないということがあったようです。これは日本に限った話ではなく本国でも同じような状況らしいのでルノージャポンの問題というよりはルノー本社の問題だと思われます。
3つめの問題はルノー本国の部品発送が原因です。部品の梱包はかなり厳重におこなわれていたとのことなので輸送途中で破損したということは考えにくいです。おそらく発送時点で破損していたのではないかと思われます。
結論です。ルノー神奈川厚木インター店のメカニックの対応は迅速で丁寧だったので満足しています。問題はルノージャポンおよびルノー本社です。3週間車が使えないという不便さはありましたが、保証で修理ということで一応納得はしています。しかしギアボックスという走行に関わる重大な部品の故障にしては対応が遅いと感じました。この点に関しては今後改善を求めたいです。

*1:壊れたバルブによってメッセージは異なる

*2:なお、この機能はルノーに限ったことではなく他のメーカーも備えているそうです。