SSRIはやっぱり効かない?

医学都市伝説より

SSRIはやっぱり効かない?
今回、彼らのその分析対象となったものは、米国FDAに薬剤承認を得るために提出された、製薬会社自身による47の臨床治験報告である。

これらの報告は今まで公開されてこなかったが、キルシュ達は情報公開法を使ってその内容をえた。それらの治験結果をメタアナリシス手法で比較検討し、得られた結論は以下のような物であった。

これらの治験で示された偽薬と本物の薬の効果の差は、中程度や軽症のうつ状態の場合、事実上全く認められなかった。重症度が高くなるにしたがい、その差は大きくなってくる傾向があったが、そう大きな物とは言えず、統計的に優位となるのは、通常の診断基準で最重度の場合だけだった。

ここで対象になったのは、SSRIであるフルロキセチン(プロザック)、パロキセチン(パキシル)と、SNRIであるベンラファキシン(日本未発売)、及び、旧世代薬との中間型であるナファゾドン(日本未発売、レスリンがそれに近い)であるが、重症例で僅かに偽薬よりはまし、という結果は基本的に同じであるようだ。

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